「女子校スタイル」の効用イメージ

執筆者: 小池 順子

「女子校スタイル」の効用

ア・ラ・カルト

先日、中学・高校の同窓会がありました。
私は女子校出身。生徒会長も学級委員も全て女子という環境で、それぞれが自分らしくのびのびと学生生活を送っていたよね、とみんなで懐かしく振り返りました。

 

そういえば、この研修講師の仕事をはじめる前にも、社長以下、全従業員が女性という会社に勤めていたことがありました。今でこそ、「雇用形態や働き方が多様化している」なんていう話がよく聞かれますが、その会社では当時からフルタイム、パート、在宅、プロジェクト単位の委託など、働き方も様々、結婚・妊娠・出産・介護などのライフイベントも目白押し。その時々で「お互いさま」のサポートが当たり前のように行われていました。制約もある中で、それぞれ自分の居場所があり、存在意義を感じて働いていたことが印象に残っています。いま思えば、貴重な経験でした。

 

そして、いま講師として企業の研修に携わっていると、女性はクラスの少数派、あえて別々のグループに編成されるということがよく起こります。グループに女性がいるほうがディスカッションが活性化する、バランスがいい、など、もちろん理由もあるのですが、結果としてリーダーは男性、書記は女性が担当するパターンが多くなります。私たちは役割を決めつけて、固定させてしまっているのかもしれません。それによって本当の自分らしさを発揮できていないとしたら、ちょっと残念に思います。

 

そこで、女性の人数が少ない企業の研修で「女性を1つのグループに集める」というのを試してみたところ、色々なものが見えてきました。まず、女性の参加者全員が、入社以来、研修で初めて同じグループになったということで、ワクワクしていました。グループディスカッションが始まると、自らリーダーを買って出る人がいたり、「仕事について話し合ったのは初めてだね!」「そんな仕事をしていたんだ!」「そういう考え方、私は思いつかなかった」などなど、討議が大変盛り上がりました。一方で、話が拡散してなかなかまとまらない、論理的な意見が少ない、決めつけがちで新しい発想が出にくいといった傾向もあるようでした。

 

女性限定のキャリア研修女性限定の管理者研修も実施していますが、あえて「女性だけで男性の存在がない」という普段とは異なる場に身を置くことで、自分の強み・自分らしさの再発見につながると思っています。また、女性同士だからこその“本音のやりとり”、“シビアなフィードバック”も刺激的です。リーダーも、サブリーダーも、書記も、発表も、全て女性という「女子校スタイル」の研修で、自分を見つめなおしてみませんか?!

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