日本人のしぐさ、いま・むかしイメージ

執筆者: 恵下 正純

日本人のしぐさ、いま・むかし

「しぐさ」の文化論

最近、職場や街で、腕組をした人をよく見かける。
人のしぐさ(非言語)はその人の内面を表すことが多い。
一般に、腕組は自分の力を誇示するサインといわれるが、
多くの日本人の腕組をする位置は非常に低い。つまり心臓を隠していることになる。
これは相手に対し自分を隠そうとしているしぐさととらえられる。

それにひきかえ、江戸時代、つまり着物の時代は、
日本人で腕組をする人は少なかったそうだ。
これは着物の問題だけであろうか?(着物を着ていると腕組がしづらい)

 

現存する写真を見ると、明治時代の日本は豊かではなかったかもしれないが、
日本人の表情は明るく将来への希望に満ちていた。

一方で、最近の日本人は、自分に自信がもてず、未来への希望を失い、
他者に対して自己開示力がなくなったのではないかと思うのだ。
それでは、自分も他者も社会も愛せない。

 

腕組など無意識にやっていることも多いので、これを止めるだけでも印象は良くなる。
人前で腕組しないなど、当たり前のことを実施していきたい。
日常の中で当たり前のこととは何かを考えることは、生きていく上でも大切な視点だと思う。

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