おもてなしの文化イメージ

執筆者: 板垣 栄子

おもてなしの文化

人間観察日記

世界的に有名になった日本の「おもてなし」文化。
顧客サービスの一環として、高品質なサービスを指すのであれば、<!–more–>
諸外国にもたくさんあるだろうに、この日本の「おもてなし」文化とは、
いったい何を指すのでしょうか。

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先日、研修のために、九州で前泊したときのこと。
遅い時間の移動だったため、ビジネスホテルについたのは、
22時近くになっていました。

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やっと、フロントに到着したところ「いらっしゃいませ」という声とともに、
冷たいおしぼりがさっと差し出されました。
空港から市内へバス移動し、バスターミナルからホテルまで5分程度とは言え、
重いキャリーケースをガラガラ転がしながら、 早歩きをしたため、
その「キン」と冷えたおしぼりは、とても気持ちが良かった~!

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本当は、顔、首、頭などをグルグル拭きまくりたかったのですが、
さすがにちょっと恥ずかしいので、
手と手首あたりを拭いただけにしておきました(笑)

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拭き終わった瞬間に、宿泊カードが出されたので、私が記入し始めると、
次々と新しい宿泊客がフロントに到着しましたが、奥から別のフロントスタッフが、
タイミング良く出てきて、皆、ほとんど待つことがなくチェックインをしていました。

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こんな光景は、最近のビジネスホテルでは、良く見られるかもしれませんが、
「日本の忙しいビジネス客」を相手にするビジネスホテルには、
外国の高級ホテルには感じられない
このような日本の「おもてなし」文化が潜んでいるように思います。

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それは、例えば、「相手の様子」を観察し、「相手の動き」に合わせ、
「絶妙なタイミング」を取るような行動。
「絶妙なタイミング」を取るために、フロントスタッフは、
時には自分のやりたいことを犠牲にする(後回しにする)場合も出てくるでしょう。
それでも「相手を優先することを選択する」。
これには、日本人のコミュニケーション文化である、
「深読み」の影響もあるのかもしれません。

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相手の裏を読んで、疑うような「深読み」では疲れてしまうけど、
こんな素敵な空気感になるように使えるのであれば、お互いに気持ちが良いですよね。

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